最近問い合わせの多いポジティブリスト制度について簡単にお話し致します。
【概要】
ポジティブリスト制度とは、食品のより厳密な安全性の確保を目指した制度です。
食品衛生法では、安全な食品用器具・容器包装を使用するように基準を定めております。
従来は「ネガティブリスト制度」を使用し、規制していました。
しかし、ネガティブリスト制度は、使用禁止に指定されていなければ、安全が確保されていなくても食品用器具・容器包装に使用できるという問題がありました。
そこで新しい食品衛生法では、より厳しい「ポジティブリスト制度」を導入し、原則すべての物質を禁止し、
その中から安全が確保されたものだけを食品用器具・容器包装に使用できるという規制です。
1年以下の懲役または100万円以下の罰金という罰則ありますので注意が必要です。
【施行日・経過措置期間】
2020年6月1月に施行され経過措置は5年で2025年5月31日で終了となります。
【対象】対象は「※合成樹脂」となります。
食品が直接触れる部分の合成樹脂ですので我々の取り扱い製品の多くに関わってきます。
袋、トレー、フィルム、内側をラミコーティングしている紙容器、工場内製造過程における機械の合成樹脂、ホース等々
【情報提供義務】
食品用器具、容器包装に関わる各事業者が、それぞれの取引先に対して、
材料や製品に使用されている物質がポジティブリストに適合しているかどうかを確認できる情報を提供することが定められました。
【PL確認証明書】【自己適正宣言書】等の書類を求め、お客様へご提出しなければなりません。
対応に追われるのではなく、こちらからも投げかけ経過措置終了時に書類提出作業に追われることのないよう
丁寧に対応していくことが重要かと思います。
※熱可塑性プラスチック(加熱すると軟化し冷却すると固化するもの)
熱可塑性エラストマー(弾性を持ち加熱すると軟化するもの)
熱硬化性プラスチック(成形前は流動性があるが加熱すると固化するもの)
詳細は厚生労働省HPに記載されております。
参照:厚生労働省
食品用器具・容器包装のポジティブリスト制度について
https://www.mhlw.go.jp/content/11130500/000635338.pdf
改正食品衛生法における器具・容器包装の新たな制度,~食品用器具・容器包装のポジティブリスト制度について~
https://www.mhlw.go.jp/content/11131500/000915188.pdf