社員コラム(T.T)『喫煙所での出来事』

 先日、久々に映画観に行った帰り道、一服でもしようと喫煙所に立ち寄りま
した。「間隔を取って、滞在時間3分、最大6人まで」などと書かれた貼り紙を
見ながら入りました。すると、タバコの空き箱が山の様に放置されているのが
目に入りました。これまでも喫煙所ではよく見る光景でしたが、久しぶりの公
共の喫煙所だったためか、今までの「見慣れた光景」が何とも言えず「違和感」
に変わっていました。これ、喫煙所の清掃のおばちゃんが片付けるんだろうな。
みんなそう思って捨ててるんだろうな。など、空き箱を見ながらボーッと考え
ていました。年に一度ボランティアとして地域の方と一緒にゴミ拾いや清掃活
動をしているのですが、昨年も今年もコロナの関係でなくなってしまいました。
けれど、集まらずともそれぞれが気付いたところで行動すればいいと思い、そ
の空き箱を片付けようと決めました。

 その瞬間、喫煙所に入って来た若い男性がそこに空き箱を捨てました。
内心マジか!と思いましたが、意を決してビニール袋に空き箱を入れ始めたそ
の時、「あ、すみません!それ僕が捨てますので。」と、集めたビニール袋ご
とカバンに入れて持ち帰ってくれました。周りの人たちの視線もありましたが、
この一連の光景を目の当たりにして、ハッとした空気感を感じました。

 これまでもゴミ拾いの活動を通して、ゴミを拾う人よりも捨てる人を減らす
ことが大事だと思っていました。それが、勇気を振り絞り一歩踏み出すことで、
数秒前に捨てる側だった人が、一瞬で拾う側の人になったことに感動しました。
こうした小さなことの積み重ねが良い連鎖となり、地域や世の中が良くなるの
ではないか。人との関わりが希薄な時代となりましたが、対話せずとも自分に
出来ること、発信出来ることがあるのだと改めて自信を持つことが出来ました。

 これからは仕事でもプライベートでも、意識的に何かを実感しながら、実践
しながら過ごして行ける一年にしたいと思います。

CONTACTお問い合せ

業務に関するご相談やご質問
お気軽にお問い合せください

お問い合せ